しくしくヲタクブログ

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新刀剣男士発表がある度に「人間無骨」を期待する勢

たぶん人間無骨が刀剣乱舞で顕現するまでとうらぶやめない気がする(?)

これは単純に人間無骨が顕現してほしい森長可(もり・ながよし)、人間無骨のヲタクの語り。

 

人間無骨。鬼武蔵と恐れられた戦国の武将・森長可が十文字槍。名前の由来は人間の頭蓋骨をも貫通するくらいの切れ味の良さから。

名前からは分かりづらいですがこちらは二代目・和泉守兼定(通称・之定)の作刀。顕現すれば既にゲームキャラクターとして存在する細川忠興所持・歌仙兼定の兄弟となるでしょうし、十一(もしくは十三)代目・和泉守兼定作刀の彼とも先祖と子孫(?)のような関係になるでしょう。

ただし人間無骨には難点がある。人間無骨とその持ち主であった森長可には血腥い逸話のオンパレードなんだ。まあ歌仙くんも細川忠興公が家臣三十六人を殺した時に使われた刀なのでおあいこかもしれませんが。

 

とりあえず前の主であった森長可のことを知ってもらいたいので書く。なんか記憶で書いているのであやふやだけど。ちょいちょいとうらぶネタ挟む。

 

森長可(もり・ながよし)

1558年生まれ。13才で家督を継ぎ、織田信長家臣となる。名馬・百段に跨り、十文字槍・人間無骨を振り回す猛将・鬼武蔵。1584年・羽柴VS徳川の戦・小牧長久手の戦いで羽柴側につき、鉛玉に倒れ戦死。

父親・森可成の元に次男として生まれる。弟に森蘭丸織田信長小姓)や森忠政(美作津山藩初代藩主)。というわけで人間無骨には不動行光との縁も発生する(出会っているかどうかは不明だけど)。また、森忠政大坂の陣後に愛染国俊を下賜されています。人間無骨は大名行列の先頭だったという話があるのでもしかしたら同じ敷地内にいたかもしれませんね!!

妻に池田恒興の娘で池田輝政の兄弟・せん。鉄砲隊を率いて戦っていたとも言われるが真偽のほどは不明。だけどロマンはある。よく鉄砲は女でも扱える武器とか言われてたみたいだからね。

 

長可の父親と兄(長男)は浅井・朝倉VS織田の戦いで戦死してしまったので、長可は13才で家督を継ぐことになります。お父さんもお兄ちゃんも主君のためによく働いてくれたので、信長は森家によくしてくれます。長可の”長”の字は信長の一字を賜った形。

初陣は1573年、15才の時に織田信忠(信長の子)に連れ立って第二次長島一向一揆。功をあげて信長に褒められた。
しかし問題はその翌年の大惨事第三次長島一向一揆。長可は船で川を渡り、一揆勢27人を滅多殺しにした。この長島一向一揆本願寺との戦いで、いくら僧侶相手(武装僧侶もいただろう)にも27人とは戦2年目の小僧にしてはなかなかの暴れっぷりです。

その後は対武田戦の甲州征伐に参加。先鋒を務め、数十騎を討ち取る活躍を見せる。ちなみにこの時に抜け駆けや作戦にないことをして信長に手紙で怒られました(本来なら軍律違反は切腹モノの大罪です)。でもめちゃくちゃ武功をあげたのでお城と20万石をもらいました(信長の20代の家臣の中ではNo1。譜代重臣並みの扱い)。

甲州征伐後は魚津城の戦いに参加したりするのですが、そんな最中、本能の変が起こります。主君・信長や蘭丸ら弟が亡くなります。長可は旧領・美濃金山に帰った後に東美濃を統一し、羽柴秀吉の元につきます。この頃に武蔵守を自称するようになったそう。

それから小牧長久手の戦い。長可は秀吉の命により、渋々(家康が勝つと思っていながら)戦いに参加します。この時の長可は白装束を鎧の下に着、死を覚悟して戦に挑みます。最後には岳父・池田恒興と共に善戦するも、井伊直政の軍勢を前に眉間を撃たれて討ち死にします。

 

こう書くとちょっとやんちゃな坊主くらいに見えますかね。でもね、これだけじゃないんですよ。

 

  • 信長(主君)の関所を持っていた槍で関守を殺して無理やり通るも許されちゃう
  • 馬を降りて橋を渡ってねという信長の命に従わず、それどころか街を焼き払うぞと橋を守る兵士を脅す
  • 主君の信忠に怪我を心配されるも返り血で真っ赤になっているだけだった
  • 家に帰るまでに人質数千人を滅多殺し
  • 暗殺を企む敵将の息子(子ども)を人質にして自分の城まで帰る
  • 美濃に帰ったきたら周りが敵だらけだったので殲滅する。弟の葬儀の日にも戦に出る
  • 唯一となった弟を助ける際に30m下に飛び降りさせる(助けたのはこれ以上子どもが死んだらお母さんが悲しむから)
  • 八幡宮御神体と言われる白蛇を引き裂いて斬り捨てる
  • 遺書にて「味方が全滅したら皆で火をかけて死んでね」と書く
  • 小牧長久手の戦いで戦死して家康(敵)・秀吉(味方)から喜ばれる
  • 「鬼の武蔵と池田が死んで長袴が履けるくらい平和」と歌で読まれる

 

……うん、強烈ですね。小牧長久手の戦いで27才の若さで死んでしまうので他の名将達に埋もれがちですが、こんなとんでもない奴がいたんですよ~~。一家の長なのにあまりにもカチ込んでくるので、敵からはとても大将首だとは思われなかったくらいには先陣切って乗り込んでいくタイプだったみたいです。ちまたでは伊達政宗細川忠興島津忠恒と並んで戦国のやべえ奴らと語られることも。

本当に若くして死んだのが悔やまれますね。たぶん天下を取る!という野心とかはなさそうなので、ただ戦国の世を引っ掻き回す武将となっていたでしょうが、長く生きたら彼にどんな変化があっただろうな~と気になってなりません。

 

長可はキチってただけなのかといえばそうではなく、遺書の中では「弟は俺みたいに大名にならないで。秀吉につくように(原文:あとつぎ候事、いやにて候)」「娘はえらい医者に嫁がせて」「奥さんは再婚してね」などと書かれており、まともに家族のことを考えることもあったよう。まあその後に「味方が全滅したら皆で火をかけて死んでね」と続くわけですが……笑

秀吉もこの遺書を読んで泣いたんだとか。まあ負けると分かっていても味方してくれたわけですからね。まあ泣いても結局忠政(森家末の弟)を跡継ぎとして大名に据えるのですが、豊臣姓を下賜、羽柴姓と桐紋の使用を許可するなどまあまあ良い待遇だったようです。(ちなみにこの忠政もなかなかのやつで、小姓として信長の元に送られるけどちょっかい出してきた同僚の手を扇子で引っ叩くという揉め事を起こしてしまったのでママの元に送り返された過去があるよ)

 

こんな主を持つ人間無骨。顕現するのが楽しみ過ぎやしませんか?! しかも之定の作と来た。こんな面白いことはないです。しかも今や珍しい十文字槍という個性。

参勤交代の時には先頭の兵士が持って歩いたとも言われています。森長可亡き後も森家にとって重要かつ象徴的な武具であったに違いありません。天下三名槍だけの今も揃ってる感あっていいけど~いいけど~!!! 人間無骨ほしい! 今は個人蔵とも行方不明とも言われています。どこにいるんだろうなあ。

姿としては長可はそれほど大きくなかったらしいと話にあるし、27才で亡くなっていることだし天下三名槍よりも幼い姿で槍を振り回す……とか。蛍丸タイプ? とまではいかないけどそんな感じを予想してみたり。
たぶん戦大好き戦闘狂キャラなんだろうなあ。同田貫から冷静さを抜いたような、大和守から穏やかさを抜いたような……? でも秀吉から借金して茶器を買うくらいだから文化人の側面もあったかも。歌仙くんと話合いそうだね。とりあえずどんな姿で顕現してもウェルカムだし楽しみだね。兼定二振りで終わるのも勿体なくないスカ???